2021年7月18日(日)
車両のホイールハウス内に蜂の巣があるのを発見
してしまったので整備が出来ない!
ということで緊急の駆除の御依頼を頂いたのですが
その車両というのが中古自動車になり,その自動車の
販売前に整備をしておく必要があったのです。
そして整備のためにリフトアップしホイールハウス内を
確認したところ,蜂の巣があったため整備が出来ない
状況に陥ってしまったということだったのです。
今回そんなご相談を頂いたのは車販売店様だったのですが
該当の自動車というのが販売店敷地内に保管されていた
自動車ではなく,つい先日にオークションで落札し
納車された車であったということ。
ということはオークション会場にて保管されていた際に
蜂に巣作りされてしまったのか?
ですがそちらのオークション会場に保管されていたのも
ほんの数日間であったのです。
その数日間のうちに巣作りされてしまった可能性も
あるのですが,巣の大きさから判断しオークション会場に
保管される前,つまり前オーナー様保管時に巣作りされて
いた可能性があったのです。
もしそうであればかなり稀なケースになるのです。
現時点で巣に蜂の姿があったということなので前オーナー様
保管時に巣作りされており,その時点のハチが存在していた
とすれば,かなり移動を重ねてきたことになるので稀な
状況というわけです。
もし移動の際に全てのハチが巣を離れていたのであれば
巣の内部のサナギ状態のものが現時点での販売店様保管時に
羽化したものと考えられるでしょう。
いずれにしましても稀なケースと言えるのです。
整備が出来ない状況なのでなんとかしてほしい...
こういうことでございました。
ハチの種類はアシナガバチ。
今回に関しては少し稀な状況でしたが,自動車というのも
ハチに巣作りされてしまうポイントの一つになります。
最も多いケースとしましては,該当の自動車をほぼ使用
しておらずガレージなどに長期間駐車されたままに
なっている状況のケースになります。
放置されたままになっている状態の場合はハチの標的と
なってしまう確率が高く,今回のようなホイールハウス内や
バンパー内側,又はエンジンルーム内など想定外の箇所に
巣作りされてしまうことがあるのです。
時にはボディー自体のナンバー部に巣作りされてしまう
こともあるのです。
ですので自家用車を所有されている方で長期間使用されて
おらず駐車されたままになっている場合はご注意ください。
夏頃などに久々に使用なさる際は乗車する前に異変が発生
していないかどうかの点検を行っておくことをお勧め致します。
整備が出来ない状況なので迅速に御対応。
該当の自動車は店舗ピット内に駐車されたままの状態。
詳しくお聴きしたところ,巣へハチが行き来している
ような動向は無いとのこと。
慎重に該当箇所を調査しますと,それは後輪部分の
ホイールハウス内に巣作りされており
セグロアシナガバチの巣。

巣には一匹のハチの姿。

このハチが当初保管されていた段階のハチなのであれば
奇跡的に今回の販売店様まで大移動して来たことに。
巣からは数匹のハチが誕生している痕跡がありましたので
もしも当初の段階で生まれていれば移動の際に巣を離れて
しまったということになります。

あるいは当初の段階でサナギ状態となっていたハチが
販売店様に到着した段階で誕生したということも
考えられるでしょう。
いずれにしましても稀な状況になるということです。
巣にいるハチを退治し巣も跡形なく完全に除去実施。
ここからは通常通り生活しているハチがいる可能性も
ありますのでしばらく待機。
結果,ハチの動向の確認は全くございませんでしたので
駆除作業の完了。
これで整備を開始して頂くことが出来ます。
今回はかなり稀なケースだったのでそれほど発生する事案では
ございませんが,自動車というのもハチに巣作りされてしまう
ことがあるという事をご認識頂ければと思います。
特に普段使用されていない状態で駐車されたままになって
いる場合は十分注意が必要で,戸建て住宅のガレージなどで
あれば対象の所有者様にのみ影響が出るだけのことが
多いのですが,もしも多数の方が利用される駐車場つまり
マンションやアパートの共用駐車場,月極駐車場などであれば
該当の自動車の周りにはその他の方々の車両が隣接して
駐車されていることになり,もしもハチに巣作りされて
しまった場合は周囲の方々にも危険が及んでしまう事態に
発展してしまいますのでかなり注意が必要です。
今一度保管状態の確認を行って頂ければと思います。